保育所保育指針の見直し案
先日、ニュースで取り上げられましたが、保育所保育指針が10年ぶりに見直されることになりました。
保育士試験にも、今後影響が出そうですね。
保育士を目指す方は、こういう情報にもアンテナを張っておけるとよいと思います。
見直し案では3歳未満の乳幼児に対して「少人数保育」を重要視しています。
3歳未満は発達の個人差が本当に激しいです。
二人以上の子育て経験のある方は、性格も発達も異なる子供を一律に保育する難しさは、何となくイメージできるのではと思います。
全員同じ時間に、ごはん、午睡、おやつ、遊びなんて、まず無理です。
でも、泣いても笑っても、タイムスケジュール通りに行うんです。
そうやって、一日のリズムを作っていく。
なぜそうするしかないのか。
だって、大量の子供たちを一気に面倒を見るには、一番効率がいいですもんね。
要は、大人の都合です。
少人数であれば、子どもに一人一人に寄り添いながら保育できます。
でも一歩間違えると、少人数なだけで集団保育と中身が変わらないやり方を続けてしまう現場が出てきてしまうと思うのです。
もし、少人数保育を重視していくのであれば、現場が実践につなげられるような具体的な手法などの情報共有と、施設長や主任等への教育が重要だと思います。
集団保育に慣れてしまった保育現場が、さあ明日から発達に合わせた少人数保育やってね、と言われてもできるはずもありません。
指針だけ改定するのは簡単です。
いかに現場に浸透させていくか、まで考慮してほしいです。
また、3歳児以上の保育にスムーズに移行させることも考える必要がありますよね。
3歳児は社会性が身に付き始め、徐々に集団での決まりを意識できるようになります。
これまでの「個人のペース」から「集団のペース」が優先される場面も増えます。
これは、成長の過程としてとても重要な事です。
様々な子供同士の関わりを通して、個を自覚する時期でもあると思います。
つまり、3歳児以降は、ある程度の集団生活が個人の発達に良い影響を与える場合が多々あるのです。
「少人数」から「集団」への移行に関しても考慮された指針となることを期待しています。